2025年はカレンダーの並びが“良く”、よさこい祭りの開催日程と週末〜祝日が重なりました。この影響なのか、8月に入ってもホテルの空きが全くありません。あるいは、とんでもない高額な価格設定(閑散期の10倍とか、1泊10万円越えとか。海外旅行より高い。)です。繁忙期になるべく稼いで、売り上げを伸ばしたいという意図も分からなくはないですが、それも程度問題で、こんなことを続けていたらやがて来高者の皆さんにそっぽを向かれるのではないかと危惧します。あるいは、高知市近郊にお住いの祭り参加者ならいいのですが、遠方から参加される方にとっては経済的な負担が大きくなります。インバウンドの圧力で価格が高騰しているのかもしれませんが、持続可能なお祭りを続けるためには大きな課題となりそうです。
また、今年は極端に梅雨の期間が短く、猛暑が6月から続いているような状況でした。もはや、日本は私たちが知っている気候ではなくなりつつあります。このままでは、8月の日中に屋外で祭りを開催することが不可能になるかもしれません。もしかすると8月は完全屋内開催にして前夜祭の位置付けのイベントを開催し、本番の祭りを春休みの時期に移動することも検討しないといけないと思います。
そんなことを考えながら高知に来てみれば、雨続きでした。気温もそれほど高くならず、熱中症への対策という意味では若干ゆとりがありました。反面、天候の悪化による強風の影響で中央公園の広告看板が落下し、演舞中の踊り子が負傷する事故が発生しました。幸い軽症だったようですが、「まかり間違えば」という事態です。関係者には、二度とこういうことのないよう万全の対策を講じてほしいものです。
さて8月9日の前夜祭では、雨が降る予報になっていました。予報通り、開始からしばらくは雨が強くなったり弱くなったりという状態でした。しかし1時間半くらい経過して、雨はほとんど降り止みました。それにしても前々日まで猛暑の中で過ごしていたせいか、最高気温が30度そこそこという天気では涼しさすら感じます。
翌8月10日も予報では1日雨でした。実際には午前中はほぼ曇りで、追手筋の昼の部がはじまる頃もほとんど雨は降っていませんでした。「このまま行けるか」と期待しましたが、そうはいきませんでした。1時間ほど経って雨がやや強くなり、終盤には土砂降りの状態です。踊り子の皆さんも、「笑うしかない」ような状況でした。夜もそのまま強い雨が続いたので、例年行っている高知城は今年はパスしました。8月11日も、雨天が続きました。この日は土砂降りはなかったですが、途切れることのない雨です。撮影を傘の下で行った結果、追手筋の半分ほどしか撮影できませんでした。
全国大会・後夜祭が行われる8月12日のよさこい祭り最終日も雨の予報が出ていました。しかし、昼の部に限っては雨が降ることもなく、時折日が差していました。それまでの3日間に比べて暑く感じられ、スポーツドリンクを追加で買いに行く始末です。 代わりに自由にポジションが取れるので、本来の撮影感覚でシャッターを切ることができました。
今年も幸い無事によさこい祭りが終了しました。しかし、連日続いていた猛暑がよさこい祭りの開催時期を直撃していたら・・・(たまたま前線がかかって雨天になった)、悪天候の中で祭りの開催を強行して重大な事故が起こっていたら・・・(たまたま軽症で済んだ)、とヒヤリハットを思わせる事態があったことも事実です。ハインリッヒの法則を今一度思い起こし、今後も安全で安心な(そしてできれば手頃な出費で楽しめる)よさこい祭りであり続けてほしいと願います。